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相続時精算課税の利用③(生前の財産分割)【最新令和5年度税制改正・最新法改正に基づく回答】
2024年12月8日
管理人
相続税を少なくする
(質問します。)
将来の相続の際に、子供らが争わないように遺言が一つの方法というのはわかりますが、その他に考えられることはないでしょうか。
(お答えします。)
相続時精算課税を利用して、生前に財産を贈与する方法も考えられます。
(解説します。)
相続が発生すると、遺産分割が紛糾するケースは多く見受けられます。そのために、本人が元気なうちに、例えば、一部の子に財産を贈与し、その代わりとして遺留分の放棄を依頼(相続の放棄は相続が発生しなければできない制度ですが、遺留分の放棄は相続発生前でも可能なので依頼)します。そして残った子に財産を遺言で相続させるといったことが考えられます。
相続時精算課税は、贈与時の税負担が少ないので、暦年課税と比較すると格段に利用しやすくなっています。
何ももらわずに遺留分を放棄する相続人は、まずいないと思いますが、いつになるかわからない相続時の財産取得と比較すると、金銭的に余裕のない年代で、贈与を受けたいと考える人は多いのではないでしょうか。
また、会社の後継者が決まっていても、その後継者に事業経営に必要な財産(例えば、現社長が所有する本社屋の敷地等)を引き継げるかどうかは、相続が発生してからでないと、確実にはわからないものです。そこで、このような場合には、生前贈与と遺留分の放棄と、遺言書による相続の組み合わせで、事前対策が進めることが可能となります。
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