【最新令和５年度税制改正・最新法改正に基づく回答】

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（質問します。）

　私は、令和５年に父から1,500万円の不動産の贈与を受け、相続時精算課税を適用し、申告しました。また、令和６年には父から1,000万円の現金贈与をうけました。これとは別に、母からも１１０万円の現金贈与を受けておりますが、贈与税の申告はどのように行えばいいでしょうか。

　なお、母からの贈与については、相続時精算課税を適用する予定はありません。

（ご回答します。）

　父からの現金贈与については、相続時精算課税を適用して申告することになります。また、母からの現金贈与については、基礎控除以内の贈与であるため贈与税はかかりませんが、相続税申告にあたって申告書に（暦年課税記載分）を記載する必要があります。

　相続時精算課税を一度選択すると、特定贈与者（本問における父）からの贈与については、引き続き相続時精算課税が適用されます。このことから、父からの贈与については相続時精算課税を適用し申告する必要があります。

　令和５年中に1,500万円の贈与を受け、更に令和６年中に1,000万円の贈与を受けていますが、相続時精算課税の基礎控除額（110万円）及び特別控除額（贈与者毎の合算で2,500万円まで）を適用することで贈与税は発生しません。但し、申告は必要になります。

　一方、母からの贈与については、暦年課税が適用になり、暦年課税の基礎控除（110万円）の範囲内であることから贈与税はかかりません。

　なお、申告書への記載については、相続時精算課税の適用を受ける財産（父からの贈与分）がある場合には、暦年課税の財産（母からの贈与分）の価額が基礎控除額以下であっても、申告書に記載する必要があります（相法28①）。